高血圧に効果的な食事
高血圧の治療には、食事療法が非常に有効です。
まず最も大切なことは、減塩です。
食塩の過剰摂取は、血圧を上昇させる大きな要因となります。
一般的に、高血圧患者の食塩の摂取量は一日6g未満に抑えることを目標としていますが、パンやハムなどに含まれている塩分や加工食品、外食には想像以上に塩分が含まれているため、実際には日本人の塩分摂取量の平均は一日11g〜12gといわれており、目標値をオーバーしているケースが目立ちます。
高血圧患者の場合は特に、食事の献立や食材、調理法などに工夫をこらして、減塩に励みましょう。
〈毎日の食事のなかでの減塩のコツ〉
・薄味の食事をおいしく食べるために、レモンや酢などの酸味、ごま油やのりなどの風味のあるものを上手に利用すること。
・調理の味付けの際には、醤油や食塩を多く使うよりも、天然のだしをきかせること。
・干物や漬物、佃煮など、食塩を多く含む加工食品は控えること。
・食卓用の醤油やソースは、かけ過ぎないように注意すること。
・麺類のつゆを飲まないこと。
次に重要なのは、エネルギーの摂取制限です。
お菓子やジュース、揚げ物など、油脂の過剰摂取は肥満のもとです。
肥満は血圧の上昇に影響しますので、高血圧患者にとって毎日の食事のなかでのエネルギーのとり過ぎには注意しましょう。
食事のときは、よく噛んでゆっくり食べることが大切です。
また、食事の栄養バランスも大切です。
主食・主菜・副菜をまんべんなく食べるようにしましょう。
特に、新鮮な野菜や果物にはカリウムが含まれており、これには余分なナトリウムを尿中に排泄して血圧を下げる効果がありますので、高血圧治療に効果的です。
バターや肉の脂身などの動物性脂肪は、血液中のコレステロールを増加させますが、植物性脂肪や魚油はそれを減らすはたらきがあります。
高血圧だけでなく成人病予防のためにも、食事のなかでの油脂の摂取方法に工夫が必要となります。
アルコールも控えましょう。
アルコールは血管を広げる作用があり、飲酒直後は血圧を低下させますが、飲み過ぎることで血圧を上昇させてしまうはたらきがあります。
ごはん1/2杯とビール大瓶1/3本が同じエネルギー量といわれていますので、高血圧にお悩みであれば、これをふまえて注意しましょう。
高血圧は、食事の改善によって回復が大きく期待されますので、無理なくおいしい食事をとれるように、工夫をこらすことが必要不可欠なのです。
ご家族に高血圧の人がいる場合は、以上の点に注意して献立を考えてください。
高血圧に効果的なレシピ本
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高血圧対策
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