高血圧と糖尿病の密接な関連性
高血圧の患者は、糖尿病を合併することが多いといわれています。
両者は、以前はまったく別の病気だと考えられてきましたが、実はこの2つの病気には密接な関係があることがわかってきました。
日本では、高血圧の患者が糖尿病になる割合は、高血圧でない人に比べておよそ2〜3倍高く、逆に、糖尿病の患者が高血圧になる割合は、糖尿病でない人に比べておよそ2倍高いのです。
両者の関連性を疑う理由として、高血圧と糖尿病の発症において、メタボリックシンドロームが関わっていることが考えられます。
メタボリックシンドロームは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの原因となるものです。
メタボリックシンドロームの人においては、過食のために脂質や塩分を過剰摂取する傾向にあります。
体脂肪によって血管が圧迫された状態で、ドロドロになった血液を通すために、心臓が強い力で血液を押し出す必要があるため、高血圧につながるのです。
また、血糖値が上昇することで、それを緩和させようとするために血液中に水分が移り込み、血液量が増加して血圧が上昇することもあります。
両者ともに、病症として動脈硬化を引き起こす可能性がありますし、それがやがては脳出血や脳梗塞、くも膜下出血、心筋梗塞や狭心症などを引き起こすかもしれません。
糖尿病の合併症として腎症を併発した場合にも、血圧が上昇する可能性もあります。
このように、高血圧と糖尿病には、密接した深い関連性があることがわかります。
併発の予防策としましては、高血圧の患者の場合には、血糖やコレステロールを積極的に測り、糖尿病の患者の場合にも、必ず血圧を測るようにすることです。
両者ともに、発症に悪しき生活習慣の積み重ねが大きく起因していますので、まずは生活習慣を改善することが重要です。
病院での治療も大切ですが、日ごろの生活を変えない限り、両者ともに完治の見込みはありません。
食事内容や運動不足、喫煙や飲酒など、ご自身の生活を振り返ってみて、まずは改善点をみつけてみましょう。
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